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鬱、リハビリ備忘録

  • 投稿日:
    2023/05/05
  • 更新日:
    2023/05/21
  • 読了時間:
    4分程度
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ある日、体調をくずした。

はじめに症状に気がついたのは客先へと急いでいた道中、突然の嘔吐感に襲われたことからでした。

当時、徹夜状態で往復4時間近くかかる通勤、時間拘束のあいまいなダブルワークと多忙を極め、様々なトラブル案件に巻き込まれながら・・・という状況で無理していたことはわかっていたし、その日は体調が悪かったのだろう程度に考えていたが、そこから徐々に気分が優れなくなる頻度が増えてくる。

幸いデスクワークは問題なかったが、プレゼン中に嘔吐感におそわれたり、出社途中で気分が悪くなり帰宅してしまうなど、昨日出来ていたことが今日出来なくなっていることへの焦りなどもあり、みるみる体調が悪くなっていった。

祖父の他界。

折しもコロナ禍に突入したタイミング、思いがけず会社のリモートワーク化が進んだことが幸いし、在宅でデスクワークをしながら自宅療養に励むことができると考えたが、在宅であっても業務内容が大きく変わるわけでないため、復調することのないまま、その年の冬に祖父が他界した。

デスクワークがなまじこなせていたせいもあって自身の体調を後回しにしてやってきていたが、その時には外に出ることさえままならない状態になっており、祖父の葬儀に立ち会うことも出来なかったことが最大のきっかけとなり、さすがにこのままではまずいと思い復調に専念する事を決断する。

復調に向け継続的かつ長期的な通院が必要なこともあり、休職という形をとることとなった。

うつ、社会不安障害。

Web業界に入って20年余り。
これまでの業務でもハードなプロジェクトや相当に追い詰められるような事案は様々あったし、なんなら後輩のメンタルケアに回るなど、自身のメンタル面は相当鈍感な方だと思っていたのだが、
診断の結果はまさかの「うつ、社会不安障害」。(正直今でも信じられない。)

とにもかくにも復調に向け、投薬治療がはじまる。
処方されたのはSSRI(レクサプロ)。
いわゆる抗うつ薬というやつです。

副作用の嘔吐感がきつい。

毎日夜に一錠のむだけというシンプルなものながらこれが相当きつい。
SSRIの飲み始めはそういうことがあるらしいのだが、そもそも嘔吐感を直したいのに嘔吐感がでるとか意味が分からない。
2週間程度耐えたところでようやく収まり、その後は薬の正常な作用として四六時中眠い状態が続き、ひたすら寝る、といった状態で完全に「無」の時間を数ヶ月過ごすことになる。
(後で知ったこととして実は同時期に父親も同じ薬を処方されていたようだが、1週間ほどで根をあげたとのこと。)

とにかく集中力が続かない。
特になにもやる気が起きず、ひたすら食っては寝る日々。(人生初の太る、という体験をする。)

リハビリと減薬。

復調のためのプロセスと割り切っていたためか不思議と焦りはなく、3か月が経過したころから少しずつリハビリを開始することに。

始めは最寄りのコンビニへの外出から、
最終的には電車での移動まで。

進捗を毎週医師に報告しながら定期的に血液検査などを実施。

一年経過する頃にはかなり復調していたが、薬の服用期間について主治医に確認すると、復調したと思ってもしばらくは継続する必要があるとのことで、十分な期間を経た上で減薬していくとのこと。

復帰に向けて。

復帰に向け、体調面だけでなく最近のWeb情報面でもリハビリ兼ねて自サイトのリニューアルをしようと発起。
いつ症状が発現するかという不安感は拭えないし、完全に平癒したわけでもないが、今は少しずつ以前の生活に戻し、ぼちぼちお仕事をやっていければと思う。

そして何年か後にこの記事を自分で読み返して「昔こんなこともあったな・・・」と思えるよう願うばかりです。